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翌日。
「今日はいい天気だなぁ。絶好の開店日和だ」
寝室の窓を開け放ち、新鮮な朝の空気を吸い込む。朝日が眩しく目に染みる。
「おっと早く準備しないと……」
まだ店が開く時間じゃないが、昨日準備出来なかったので手早く済ませないとあっという間に他の店も開いちまう。
鞄を持ち一階の店舗へ移動した。
「カウンターと商品棚………ディスプレイ用の出窓もあるし完璧だな!」
空いている状態でもしっかりと手入れが行き届いていて目立った埃も見受けられない。
「これならすぐにでも商売が始められそうだな」
鞄の中から次々と商品を取り出していく。
取り出されるのは様々な魔武器─魔具の内の特に武器─、短剣、長剣、杖、槍、弓。
次々と商品棚に並べられてゆく。それらは商品棚に収まりきらずに壁に掛けられたり、部屋の隅の樽に無造作に突っ込まれたりしていく。
「そして、目玉商品はこいつらだ!」
絶対に収まりきらないような一対の大剣がズズズと鞄から出てくる。
それを一本ずつ、大通りから一番よく見える二ヶ所の出窓にそれぞれ飾った。
店から出て看板を付けて、
「完、成!」
今日から『ナギの魔具店』の開店だ。
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