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いつも月曜日は心が躍る。
朝が弱い私は、朝ご飯を食べるまでは不機嫌なのだが、それも目を覚ますにつれ良くなっていく。
なんとか遅刻しないように、ギリギリまで学校の用意をする。
「はー、また学校かぁ・・・・めんどくさいなぁ・・・」
横で用意をしている、1つ下の弟が文句を言うけど
「え!?なんで!?だって今日からまた葵に会えるんだよ!!??ひゃっほーいだよ!!」
「きもっ」
弟に一言毒を吐かれるのももう慣れた。
心の広い聖羅様はそんなことでは怒らない。何せ学校ではもっとひどいのだから。
いや、それよりも私が嫌がることは1つしか無い。
それさえなければ私はもう幸せなのだ。
「毎日毎日葵葵葵葵って・・・そんなにウザかったら嫌われるんじゃないの、その内」
冷たい弟は最悪な事態を口に出す。
「え?なにいってんの?そんなわけないじゃん」
私はにっこりと効果音がつきそうな笑顔でそう言う。
その笑顔に弟は何を感じ取ったのか、
「・・・そうですか」
と顔面蒼白のまま玄関に向かって行った。
「あ、ちょっと、私も行くんだからね!」
そう、今日はとてもとても待遠しい日。
毎週月曜日は、いや、休み明けはいつもこれだ。
私は最愛の雨宮葵に会いたくて仕方が無いのだ。
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