第1章  特別な人

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コツコツ、  窓を叩く音に振り返ると、 ニカッと笑ったモーリが手でおいでおいでをする。 「わあ、彼がモ-リなの?  シャメより本物は10倍増しでいい男だね~」 うん、同感だった。 仕事帰りのモ-リは ライトブル-のYシャツに濃い紺のネクタイ 朝は作業着だったし、 教室では道着で、 終わったあともラフな格好だったから、 あんまり似合うので見惚れてしまう。 会計に並ぶと、 モ-リがやってきてレシ-ト取りあげて、 「遅れたお詫び。」 と支払いをしてくれた。 何をやっても様になる。 心臓が脈打つ… だめ。好きになんかなっちゃダメなんだから!
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