第1章  特別な人

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「あのぉ、ここには私もいるんですけど。  質問したのもあたしなんですけど?」 モーリはあははっと笑って、 「あ、ごめんね、明菜ちゃんだったよね、  それで、俺はいちごの彼氏として合格かな?」 ちょうど赤になった信号でキュッと車を停車した。 「合格も何も、できすぎでしょ。  大丈夫ですよね、信じて?  いちごは、男の免疫はないから  傷つけたりしないでくださいね。」 アッキ-が私の事を本気で心配してくれてるんだ。 感動!やっぱ親友だなあ。 「いちごは、わたしだけのおもちゃだったんですから。」 おいおい、感動して損したぞ~アッキーたら。 「では、共有者ってことでいいってこと?」 「まあそうですね。許します。」 「ちょっと二人とも何それひどい~~!!」 車内はあたしを肴に笑い声があふれて、 なんだかそれが心地いい。 くすぐったくて、 あったかい。
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