第1章  特別な人

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「そうだね、例えば今大好きって言ってても、  明日には嫌いになるかもしれない。  嫌いだったけど好きになるかもしれない。  1ヶ月間、俺はいちごにいい奴だって思って貰えるように  頑張ってみるよ。  出来れば好きって言って欲しいけどね。」 あたし、ひどいこと言ってるのに、 モ-リは爽やかな笑顔で優しい気持を向けてくれる。 「ん?どうした?」 嫌なことばかり考えて、 あたしってちょっと後ろ向きなんだなって思った。 全てがあんなやつらばっかじゃないのに、 男って一括りにして。 これで変われなかったらきっと一生無理! 折角、作ってもらった、チャンスなんだもん。 頑張らなきゃうそだ。 変われるはず。 変わりたい。 「あたしも頑張る。」 「何を?」 「先生を好きになるように頑張る。  男嫌い治すように頑張る。」 「いちご、まだ先生って呼ぶの?」 「あ、だって恥ずかしくって。  ……コホン☆  ねえ、あたしモーリの事はいい人だって  もうとっくに思ってるよ。」 「いちごヤバいよ可愛すぎ。」 モーリは真赤な顔して空を見上げた。 どんな顔してるんだろういくら見上げても あたしよりはるかに高いその顔は見えなかった。 ただ、少し色濃くなった夕方の空が モ-リのライトブル-のYシャツと同じ色になって あたしの中で心地よい空間を作ってた。
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