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こうしてクリスマス前日に彼氏へのプレゼント選びに同行させられるほどには、頼りにされるし馴染めていると思う。
まあ僕に言わせてみれば聖夜前日に、プレゼント選びのためほかの男とショッピング紛いのことをするのはどうかと言いたいのだが、おそらく僕は男として見られないのだろう。
たびたび女の子ネタで弄られるし、クラスの男女ともに僕のことをどちらでも扱っているから、相手側も気にしていなかったに違いない。
……いや、僕としては大いに気にしてもらいたいところだけれど。
「それがどうかしたのか? 別に僕がその日に誰といたとしても問題ないだろ。二人にも頼まれたことだし」
主に雅にだけれど。
いくら女の子扱いされるとはいえ、そういったプレゼント選びは同姓同士で行くものだろう。
その同行に僕が任命されたのは、最初に頼まれた二人がどうしても行けなかったからだ。
実際は二人っきりで二日間を過ごしたいから、というわがままのため回ってきた役割なのだけれど、そのわがままを叶えたいと思って引き受けた僕は相当なお人好しだ。
「ぐっ……でもフツーはそんな日になんの関係もねぇアマと出掛けたりしねーだろ!」
「そんなムキになることないだろ。クリスマスに僕と過ごせなかったからって」
「そ、そんなんじゃねーよバーカバーカ!」
しかし顔は真っ赤である。
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