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…黒、白、赤?
一瞬、頭の何処かが反応したけど、何の事だか分からない。
「霞?今のは…?」
霞は、意味の無い事は喋らない。だから、今言った事にも何らかの意味があるはずだ。
「…わからない…?」
言われて、改めて考えてみる。
黒、白、赤。黒、白、赤。黒、白、赤。黒、白、…紅。
(ん?紅?)
黒で、白で、赤で紅…?
「…ッ!」
唐突に、頭に鋭い痛みが走った。
「…きりと…?」
何だ、今のは…ってあれ?何かに気付いた気がしたんだが…?
「あぁ、いや、何でもない。…えっと、スマン、何だか分からない。」
「…そう」
霞は感情を失った。しかし代わりに、霞は素晴らしい観察眼と凄まじい第六感を得た。
恐らく、今のはその観察眼か第六感によって、俺の何かが見えた、または感じたのだろう。
俺の知らない何かを。
…まぁ、だからと言って、何かが変わる訳でもない。
もしかしたら、凄く些末な事かもしれないし。
そう結論付けて、俺はその思考を打ち切った。
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