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――どこ?
私が次に目を開けると、周りは白一色だった。
消毒液のような匂いが鼻にツンとくる。
ぼんやりとした視界が晴れてくると、怒ってるような、不安そうな、どっちとも取れる表情で覗き込んでくる君江おばさんの顔があった。
てことは……ここは病院……。
「私……倒れた?」
「倒れた、倒れました。保健室じゃなく、病院に連れてこうって判断して下さった教頭先生に感謝するのね」
「大袈裟……」
「大袈裟なんかじゃありません」
体を起こそうと腕を動かした時、
「っ――」
一瞬、針で刺されたような痛みが走る。
「あぁ駄目よ、点滴してるから腕曲げちゃ」
見ると、本当に腕に針が刺さっていた。
仕方なく横になると、私は天井を見つめる。
あ、染みが出来てる……。
私が入院していた頃は、染みなんて気にならなかったのに。
「……ハ」
頭の上の、開いた窓から入ってくる風が涼しい。
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