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「どうせろくに飯食ってなかったんだろ……」
「どうして分かるんですか」
「最近顔色悪かったし、ますます痩せた気がしてたから」
見た目に分かる程痩せてたら自分で気付く筈だけど……。
半袖のセーラー服から伸びる腕を観察していると、佐々さんがさらっと発言する。
「感触が違うんだよ」
「かん?」
ペタペタと自分の腕に触れてみる。
触れながらその意味に気付いて、私は口をつぐんだ。
「実は佐々さん、結構いやらしい人ですよね」
見た目に反して。
「まぁ、性別は男なので」
「……気付いたなら言って下さいよ」
「嫌。おたくみたいなバカは、いっぺん倒れでもしないと気付かなさそうだし」
だから、と佐々さんは立ち上がるとあくびをしながら伸びをする。
「この瞬間から注意する」
「この瞬間?」
「あー、腹減った」
……男の人って皆こう?
会話が成り立たないことがしばしば。
それとも、私の周りに自由人が多すぎるのかな。
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