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「お母さんは泣いちゃって、お父さんは見ないように避けるから、引かれたらどうしようって思ってた。だから、沙彩ちゃんの行動にびっくり」
白雪さんの腕を見つめながら、
「私も、びっくり」
と呟く。
「フフ、なんすかそれ」
笑う白雪さんにつられて、私も頬が緩みそうになる。
今までこんなこと無かったのに。
「ありがとう……」
私が言うと、白雪さんの瞳が揺れた。
今は、ごめんなさいは違うと思った。
だから、ありがとう。
「……あー、照れてる?」
「て、照れてないよ」
ごもごもする私に、白雪さんは歯を見せて笑った。
「なんか、今日はいっぱい話した気がするっす」
「うん。宿題は……なにも進んでないけど」
「また一緒にしようよ」
この感じ、久しぶりの感じ。
「……うん、また」
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