ソーダ水(後編)

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「嬉しい……夏休み万歳」 夏休み? 「フフ」 「沙彩ちゃん、大好き」 「……」 私なんだ、白雪さんの瞳に涙を滲ませたのは。 家庭の事情のほうが辛いに決まってるのに、私の変化に泣いてくれるんだ。 そう思ったら、私の目頭も熱くなる。 ごめんね。 「ありがとう」 「どういたしまして、こちらこそ」 私の、友達。 上部だけの関係に気付いて、皆が飽きて1抜けたしていく中、私は最後までごっこを続けてきた。 言ってもいいかな。 大丈夫かな。 ……ようやく言える。 “1抜けた。” 「よし、コイバナをしよう」 「え……しようって言ってするものなの?」 「もっと佐々さんとの話聞きたいっすから」 「……書いちゃ駄目だよ?」 「フー」 「口笛吹けてないよっ。駄目だよっ? それに、佐々さんとはそんなんじゃないって――」 懐かしいこの感じ。 むずむずするけど、早くこの感じを伝えたい。 佐々さん私ね、話せたよ。 ――やっと。  
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