143人が本棚に入れています
本棚に追加
「野々原さん、おかわりは」
出来るかな。
今まで愛想笑いでさえ諦めていた人相手に。
「おーい……」
よし。
カレーを食べ終えた後、佐々さんが家まで送ってくれた。
1日寝て汗を掻いていたから、すぐに湯槽に浸かったんだけど、考えごとをして長湯してしまったせいか、寝る前に少し熱が出た。
それも、翌日に丸1日寝ていれば治ったけれど。
「――うわ……横髪跳ねてる」
すっかり体調も万全の私は、先生との約束を守るため、夏休みにも関わらず制服に腕を通した。
メールで白雪さんにこのことを話すと、
私も同伴させてほしい。
と、目を輝かせた顔文字と一緒に返事が返ってきたので、学校の前で落ち合うことになっている。
来ても何も楽しいことなんてないと思うけど、休みに1人学校へ行くのには抵抗があったから、内心心強い。
最初のコメントを投稿しよう!