イタいの(後編)

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  佐々さんと話しても、答えは出なかったけれど。 彼と別れてすぐ、私は白雪さんに電話をかけた。 言葉にはしなかったけれど、柴田さんのことについてのごめんなさいを。 『途中で帰ってしまってごめんね』と、伝えた。 ――翌日。 腫れた瞼は短い前髪では隠れてくれない。 登校した私を見た柴田さんは、すぐに目を反らした。 それが逆に不自然で。 昨日の私の態度に、きっとまた何か言われるんだと思っていたのに、そんな私の不安をよそに、1日は何もなく終わる。 本来ならこの生活が当たり前だったことを考えると、やっぱり私の世界は少しずつ変わっているんだ。 何もないことが平和だと思える。 今は何もないことに、とても違和感を感じる。  
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