霜焼け(前編)

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  佐々さんをどう想っているのか自分の気持ちを自覚した、次の日。 学校へ行くと、白雪さんはいつもと変わらず私に接してくるものだから、勇気を出して自分から告白した。 あんな状態で電話を掛けてしまったんだから、何も言わないっていうのは卑怯だよね。 それに、私から言うのを待ってる気がした。 それから自分の気持ちを伝えると、白雪さんは、私が一番安心するとびきりの笑顔で笑ってくれたんだった。 気持ちを自覚してから、2週間。 私は、図書館の屋上には行っていない。 だからといって、前みたいに佐々さんを避けて屋上に行く時間をずらしているわけではなくて。 大学入試に向けて放課後は、白雪さんと図書館で勉強をするようになったからだ。 佐々さんと距離を置くようなこともしてない。 たまにメールのやり取りをするし、一緒に夕飯を食べることもあった。 「沙彩ちゃん、携帯」 「え? あ……気付かなかった」 今日も制服のまま図書館に寄って勉強をする私達は、外も真っ暗になったので、首にマフラーを巻いたりと帰る支度をしていた。 ルーズリーフの山の天辺で震えている携帯を開く。 “佐々さん” 「……」 受信ボックスの一番上に表示された彼の名前に、胸が高鳴る。 それだけで今は、舞い上がりそうになる自分がいる。 「どうしたんすか? 固まって」 「……う、ううん。なんでも」
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