03.クラスメイト 神崎雛音

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「これがあること自体、よくないよな。俺らの時間が奪われる」 「確かに」 ふふふっと笑ってしまった。 透は少し微笑んでくれていたが、いきなり私が持っていたアンケートを取った。 「え?」 「いや、雛音遅いから。俺するから」 「え!透にも半分渡してたじゃん。し終わったの?」 「余裕で」 ニヤッと笑う透。 その自信満々な顔にカチンとくる。 「だから、俺がしてる間に話したいこと話せば?雛音は二つのこと同時にできないタイプだろ?」 的を得ているかもしれない。 「恭となんかあった?」 「え?なんで…恭…?」 「んー、なんとなく?でもその反応見るとまだ進展はなさそうだな」 「え??」 はぐらかすと、透は笑っていた。 顔が赤くなった。
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