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人が残っていた教室も、一人また一人と人が減って行き、二人きりになった。
「雛音」
クラスのアンケートに目を通していると透から声をかけられた。
「ん?」
透に目を向けると、透は不服そうな顔をしている。何かしたかな?
「え、なーに?」
「いやいや!雛音が話したいとか言ってたんだろ?なんかあったの?」
あ、アンケートの集計に集中しすぎて、本題を忘れていた。
だから透は不服そうな顔をしていたのか。
「あーごめんごめん!アンケートに見入ってた」
やれやれと透は呆れ果てた顔をしていた。
「ってかさ、なんだろうな。このアンケート。学校生活をより良くするためのアンケート?とかネーミングセンスないよな」
アンケートを見ながら透は言った。
「確かに。中学校みたいだよね」
中学時代も意味がわからないアンケートがあったものだ。
それがどう反映されたのかもわからなかった。そんなアンケート。
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