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ヤルト「……神の領域…」
トオル「!……まだ、観客席とかに人が居るなぁ…」
俺が魔族の片腕を切り落とした際に悲鳴を上げた一般人。戦いを知っている者は、険しい表情で一般人を守りながら此方を見ている。
それよりも俺が気になるのは、ヤルトが言った神の領域の方が気になる。俺の考えが正しければ神力で勇者の剣使用。
トオル「……!」
「人間風情なんかに…人間風情なんかに魔族の俺様が負けるなんて有っちゃならないんだ!!」
そう声を上げながら振り下ろして来た魔族に何とも言えない感情を懐きながらも攻撃を避けて心臓を一突き、突き刺した。
観客席から上がる声に目を伏せてから突き刺した刀を魔族から引き抜き動かなくなった魔族をその場に横にさせた。
トオル「……プライド高き魔族よ、どうか安らかに…」
見開いたままの目を閉じさせて拓斗の方を見る。拓斗は、真剣な表情で明らかに上級魔族と思われる奴と話をしている。
タクト「だから……!…トオル?」
無言で拓斗の隣へ移動すれば目を見開き驚いていたか俺の雰囲気から首を傾げた。
トオル「……背負うのって、やっぱり辛いよな…」
タクト「……」
無言だったけど拓斗は、理解出来たようで数秒ほど目を伏せてから上級魔族を再び見た。
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