0人が本棚に入れています
本棚に追加
「はーい!はい!
じゃぁ、俺、立候補する!!」
キラキラと満面の笑みで、
コテコテなセリフを吐き出す
チリチリさん。
今度は、それに溜め息をつく。
「はは…。嬉しいなぁ…。」
間違いなく、営業トークです。
棒読みで、苦笑いのまま返して。
…何?これ。
真さんから恋愛相談されて
彼女の仕事やら、なんやら聞かされて
別に…。
今日、何かあるなんて
期待は…少しあったけど…。
何かが、違う流れに乗ってる…。
「真咲ちゃん!」
「あっ、はい?!」
ダン!と、チリチリさんが
カウンターに両手をついて。
「真は諦めて、俺にしなよ!
つーか、冗談じゃないぜ、立候補!」
力強く、いい放ったーー。
自分の顔が、ボボっと熱を帯びる。
何を言ってるのか、理解する時間よりも熱が早かった。
「ちょっ、ちょっとっ…!
わた、私、真さん好きとかって」
待って、待って待って!!
訂正する所がありすぎて、パニックになる。
最初のコメントを投稿しよう!