師走

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ξ゚⊿゚)ξ「おじさん、お芋さんくんなまし」 「あいよっ花魁のお使いかい?熱いから落とすんじゃねぇよ?」 ζ(´ー`*ζ「ほわぁ~…あったかぁい」 廓に通る川の橋のたもと棒手振りに駆け寄って銭を渡すと引き換えに、竹皮越しの温かさが師走の風にかじかむ指を温める 部屋に戻って火鉢の傍であねさまと食べようと妓楼に向くとでれの視界から消えるつん ξ;>⊿<)ξ「きゃっ…」 ζ(゚д゚;ζ「えっ…つんっ!!!」 短い悲鳴に一拍置いてどぷんと沈む音、酒臭さをまとって逃げる男 「おいっ!!禿が川に落ちたぞ!!!!」 ζ(;д;*ζ「つん、つんを助けてくださいっ泳げないの!!」 「誰か助けに行けよおい!!」 ξ;⊿<)ξ「たすけっ…た、っ」 「無理だろう!!師走の川に入るなんざぁ身投げと同じだぞ」 「俺じゃねぇ!!あの餓鬼が勝手に落ちやがったんだ!!」 流れはさほど速くはないが、それでも水は着物にしみて幼子を引きずり込もうとやっきになる
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