三章

5/5
前へ
/321ページ
次へ
「まず、この学校は君も知ってるだろうが、ヤンキー学校だ。 二つの組合があり、一つは男だけで構成された蚊蚋蟲。 もう一つは女だけで構成された桜彩組。 この二つはこの町界隈のヤンキー集団の中でもトップに君臨している。 組長同士が仲良いから対立はしてないけど。君はどちらに入りたい?」 「ねぇ、バカなの?男女で分かれてるんだろ?なら俺も男子チームに…って嫌だな。だって蚊蚋蟲ってカブトムシで蚊と蚋と蟲だろ?誰だよそんな名前にしたやつ。背中がゾワゾワしてくるじゃねえか。」 「ああ、組長が大の虫好きらしい。因みに特効服の柄はチワワだ。」 そんなこと聞いてねぇ。 てか最早虫じゃねえ。 嫌だな。本当に。 虹色モヒカンと同じ組になるのは。 「あ、そうだ。さっき組合は二つと言ったが、あと二つある。 生徒会とレインボーだ。 レインボーは特異集団だ。組長兼生徒会長の虹色頭を筆頭に、虹色モヒカン、虹色リーゼント、虹色オールバック…とにかく虹色集団だ。組合員は少ないが、個々の戦闘能力のレベルが高い。 続いて生徒会だが、これは今は殆ど力を持ってない。メンバーは三人で、三つのグループの筆頭達なんだが、仲が良過ぎて指揮する奴が居なくてな……。 まあ、こんなところか。おい、ちゃんと聞いてたか?」「話長いし眠かった。んで、結局俺はどの組に入るんだ?」 「おい…。まぁ結局の所、組長との喧嘩に勝つか、気に入られなきゃいけないからな。因みに今までに桜彩組に入った男は居ない。というか桜彩組組長に勝てる男が居なかっただけ。」 そんなにしつこく言うのは俺を桜彩組に入れたいからなのか?それともただ暇だからか… 「クラスも自分で決めていいぞ。とはいっても、勝手に決められる場合もあるが。 三年のクラスは南棟の四階、8クラスあるから。頑張ってこい。」 結局は自分で考えるのが面倒なだけだろ。まぁそういう考え方は嫌いじゃないが。 てか俺、前の学校じゃ2年だったんだけど3年にされるのか。良いのか?そんなことして。まぁ、言うのも面倒だしいいか。 「じゃあ行ってくる。なんかあったらまた来る。じゃあな。」
/321ページ

最初のコメントを投稿しよう!

43人が本棚に入れています
本棚に追加