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『ダンジョン生成に力を入れるなら、ポイント取得がオススメです。ただしモンスターは、レア度1~2の低レベルのみの召喚となります。』
僕ですらレア度3だし。弱すぎでしょ、それ…。
『強いモンスターを召喚するなら、レアモンスター召喚チケットがオススメです。マスターのレベルに関係なく、レア度4~5の高位モンスターを、ランダムで召喚出来ます。ただし、モンスターの指定は出来ません。』
運任せって事…?
僕、明らかに運、悪いよね。
それとも、今は運を貯めてるのか?
僕自体が強くないんだから、レアモンスターが召喚出来た方がいいに決まってる…
…って、あれ?
なんか自然にダンジョン作る方向に導かれてる!?うっかり流されるところだった!
危ない、危ない…。
「あのさ、このダンジョンマスターの仕事って、誰かに代わって貰う事って、出来るの?」
『可能です。権限を移譲出来ます。』
やったぁ~~~!!!
良かった!尋いてみるもんだな!
「ねぇ、どうすれば出来る?」
希望を見出し、思わず詰め寄る僕。
『移譲する対象を指定し、権限移譲を宣言するだけです。』
簡単じゃないか!
『宣言と共に新たなマスターが権限を有します。前マスターは捕虜となり、処遇は新マスターの裁量によって決定されます。』
………え?
捕虜…。自由になるんじゃなくて、そういう扱いなんだ…。
「あの~…ちなみに、大体どういう処遇が多いのかな?」
恐る恐る尋いてみた。
『捕虜後の処遇…奴隷43%、新ダンジョンの戦力35%、殺処分14%、解放8%です。』
……尋かなきゃ良かった。
解放確率、低過ぎるよ…。前マスターだって、権限移譲の時に交渉とか約束とか、普通するだろうけど…それでこの結果って…。
約束が守られないパターンが、相当多いんだろうと、容易に想像出来る。
僕は溜息をつきながら、最初の選択をした。
「レアモンスター召喚チケットにする…。」
『レアモンスター召喚チケットを付与します。』
宝石の声と共に、ヒラヒラと手元に落ちてくる、1枚のチケット。それを見つめていたら、宝石はとんでもない事を言い出した。
『崩壊した前ダンジョンに、前ダンジョンマスターの遺体と、マスターを倒したウルフの死体があります。アンデッドモンスターとして召喚出来ますが、候補を表示しますか?』
「要らない!要らない!要らない!!」
何、怖い事言ってんの!?
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