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景虎は自室にて兄いや養父の上杉晴景と雑談していた。
「殿定満で御座います」
晴景が養父にもかかわらず自ら立ち襖を開けた。
「爺ぃどうしたのじゃ?」
にこやかな定満の顔を見て気味悪そうに景虎が尋ねた。
定満は手紙を付き出し晴景がなんじゃと手紙を受け取り読んだ。
「景虎喜べ!」
晴景が大声を張り上げたが景虎は訳が分からないと眉間にシワを寄せた。
晴景は手紙を渡して喜び定満と朝信が臣下の礼を軽く済ませ部屋に入って来た。
景虎を長尾家当主にするという室町幕府のお墨付きに三人は溢れんばかりの笑みを浮かべる。
「これで政景も納得するしかないじゃろ」
晴景の言葉に定満と朝信が頷いたが景虎はどうでもいいと言わんばかりに手紙を投げ捨てた。
「景虎何をする嬉しく無いのか?」
「兄...いや親父殿私は別に長尾家当主等政景殿でも良いと思いますが」
景虎の言葉に三人は驚きあたふたしながら反論をする。
「親父殿も最初は私が当主になるのを反対してたではないですか」
「うっ!.....いやあれは.....」
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