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◇◇◇◇◇◇
そんなこんなでラッキーにも彼氏が出来ましたっ
僕は幸福者だ
「ヤテン」
「へ?」
-ちゅっ
きッきすーッ!!!
な、なんなんですか…もう
柔らかくて気持ち良い…
ってそうじゃないっ
僕は一人前の殺し屋になるんだ
ターゲットをやつけて父からの評価をもらわなきゃいけない
でもできないよ
ターゲットは目の前の男
僕の彼氏でもある
大好きなんだ
「いい加減慣れろ」
「……うん」
「可愛い~」
僕の頭を撫でる大きな手が好き
彼の胸にしがみつき上目遣いに彼の表情を伺えば口端を吊り上げ微笑みかけてくれる
大好きだよ
これがいつものパターン
彼をターゲットにして二ヶ月経ちました…
家に帰れば父から『ヤテンはまだ早かったか』と言われる始末
バリバリ仕事を熟す弟とは違い出来損ない扱い
なんだか出来損ないでも構わないなんて思えてきました
家業を継ぐのはきっと弟
将来は彼と同棲なんてしたいなぁー
なんて、妄想してる日々
彼の胸に頭を埋め目を閉じ意識を手放す
彼の鼓動が心地好い
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