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(もうすぐだ……)
目的の場所が近付くにつれ、僕の足は重くなる……
最初の勢いはどこへやら……ふがいないことに、ついには、電信柱にもたれて僕は立ち止まってしまった。
『本当に良いのか……』
『当たり前じゃないか、僕はずっと長い間考えて、考え抜いて…そしてやっとここに来ることを決めたんだから。』
ここまで来て、自分の中でこんな葛藤が起きるなんて思ってもみなかった。
(……馬鹿だな。)
すでに答えは出てるんだ。
来ると決めたからこそ、僕はここに来た。
ここに来るまでに、さんざん思い悩んだんだ。
もうこれ以上、迷うことなんてあるものか。
「よしっ!行くぞ!」
自分に言い聞かせるようにそう言うと、拳を固く握りしめ、僕は再び歩き始めた。
目的地はすぐ傍……
そこの曲がり角を曲がれば、すぐにあの家が……
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