朝はもうすぐ

宝物は腕の中 昭介視点

　脱がされるってことは、そういうことだよな。身体が期待と不安で震える。
　そういう事、してもらえるのかな。
　どうしよう初めてでどうすればいいか分からない。
　こういうのって上手じゃないと嫌になられるのかな？
　もうちょっと勉強してからが良かったかな？
　すごくしたいけど、すごく怖い。
　最後のボタンが外される。両肩を撫でるようにしてパジャマを脱がされた。
　裸の胸を、和也が見ている。
　恥ずかしさにカッときて、目の前の首に手を回して抱き付いた。
　身体が重なったことで見られることはないけれど、腕の中の和也の熱さが寄り添って変な気持ちになる。
　身体の全部が心臓になったみたいでおかしい。期待が大きすぎて抱えられない。
　顔を首筋に引っ付けると和也の匂いがする。　
　不意にぐっと抱き締められた。
　ぎゅうぎゅうに抱かれて後ろ頭を撫でられる。暫くそのまま抱き合っていたけれど、いいかげん離れたくなったのか和也は背中から手を離しオレの肩を押した。
　でもオレは首に巻き付いて離れなかった。
　まだだめだ。向かい合えない。