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「顔が、トロンってしてる」
和也はオレをベッドに横たえた。
自分がそうしたくせに、やらしく笑う。
「和也の顔は…」
覆いかぶさってきた男の顔は天井の蛍光灯のせいで良く見えない。
「多分すごくエッチな顔」
「そりゃそうだろうな」
耳元で囁く、吐息に全身が粟立つ。
今まで何度となくここで共に眠った。でもこの気配をオレは今まで知らなかった。
じっとりと絡みつく、この雰囲気が息苦しくする。
降りてきた唇がオレの耳に首筋に這い回る。
首から至るところにキスを落としていた唇が胸に吸い付いた。
膨らみのない胸じゃあ面白くないだろう、と思っていたけれど何度も何度も噛まれているうちに身体の疼きが増してくる。
「……もう、そこ、やめて」
「うん? いや?」
「いやってことじゃなくて、うっ、ちょ、」
言ってる途中でぎりっと噛みつかれた。痺れが身体の中を駆け巡る。
「ここ、すき?」
「う、…いや、」
「すきだろ?」
「う、…うん、」
良く分からない、好きなのかな。変な感じはするし。下半身がもうダメになってるけれど、して欲しいというよりはやめて欲しい。
眉根を寄せて考えるオレに和也はキスをして、そうしながら手を腹に滑らせた。
勃ちあがってるそこを隠したくて膝を立てていたのに和也の手はズボンの中に侵入しあっさりそれを掴んだ。
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