朝はもうすぐ

　この和室も十畳以上ありそうだけど、いかんせんベッドが大きいので他の家具は机と小さなラック、小さな丸テーブルしかない。というか置くスペースがない。
　ラックには本がずらりと並んでいて一番上だけ小物置きになっている。
　ベッドからそこに乗ってる写真を見あげる。
　小学生の時のオレと友人、その他三名が同じユニフォームを着て写っている。
　当時オレたちは近所のサッカーコートでクラブチームに入っていた。
　はじめてここに入れて貰った時、この写真を見つけてすっごく恥ずかしくてすっごく嬉しかった。
　ぼんやりしているとガラスの向こうからドライヤーの音が聞こえる。
　普段ドライヤーなんてしない友人もこの寒さじゃあ風邪をひくと思ったようだ。
　ベッドに寄りかかり天井を見る。
　蛍光灯の白い光が強く感じるのは酔ってしまったからかもしれない。
　頭はおかしくないけど、顔が熱い。