宝物は腕の中 昭介視点

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「あ、あ、あ」 「もう、やばい、声、いい」 「やっ、……いやっ! あ、あ」  乳首を弄っていた手が下に移動した。  勃ち上がった性器を和也が擦りあげる。余裕がないのか手付きが荒い。自分がするのと違うその乱暴さも次第に短くなる呼吸も興奮を膨張させる。 「や、あ、……もう、でるっ、でるっ」 「いいよ、いって」 「ひっ」  強く目を閉じた何もない筈の視界がカッと白い閃光を見た。ドクンと大きく身体が波を打つ。  欲の弾けた余韻に何度もびくびくと震える身体に和也は容赦なく抽挿を始めた。 「あ、あ、」  さっきまでの優しいのはどこにいったと聞きたくなるくらい和也は激しく腰を使う。  ぐちゅぐちゅと音を立て激しく突き上げていた腰が指で探られたあの痺れる場所を狙ってゆっくりした動きに変わる。  擦りあげるような動きはじらしと刺激を繰り返す。   「んっ……ゃ、ん、あ、」 「気持ちいい?」 「ぁ、いっ……い、ぁ」  「いいって言って」  言ってと言われても言えなくしているのは間違いなく和也だ。  なんでこんなにいろんな動きをするんだ、ついていけない。 「いっ、いい、…んっ」 「あーもー、かわいい」 「なっ……かず、や、が、……んんっ」  身体が被さって舌が唇を割り込んで口腔に侵入してきた。  粘膜を嘗め回し舌の根が抜かれるくらい吸い上げられる。  ぬらぬらと舌を絡ませるキスは気持ちいい。  お互いの顔に掛かる吐息がお互いの興奮を分からせる。  まだしたいのに振り切るように離れた唇がにやりと笑う。 「もう我慢できない」 「へ?……ぅ、あぁ、ん、ん、」  限界を伝えたからいいとでも思っているのか和也は好きなように動き始めた。  激しく突かれてずり上がる身体を引き戻して更に攻める和也が閉めた視界を少し開くと見えた。  見上げる、男の顔をした和也の熱がオレを溶かす。  身体が震えてどうしようもない。  くっと喉を鳴らして和也の腰が大きく中を抉ったと同時に身の奥が熱を感じ取る。  びくびくと動く身体から爆ぜた余韻が去るとオレの上に落ちてきた。  うーと唸りながら隙間なく抱き締められる。
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