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「でもさ、オレ凄いよな、男まで告白してくるんだもん、せーべつ超えちゃってるよね?」
「そんな軽く」
自棄になってる。どこから生まれてくるのか言葉がするする出てくる。
「新谷君、ゆーわくしてみよっかな、落ちてくれるかな?」
「昭介」
「さっきのおねーさんみたいにさ、新谷君の膝に乗って」
ベッドに肘をついてクスッと笑う。横から強い視線を感じる。どうでもいいくせに、と乱暴な気持ちが心を鉛に変えてゆく。
「昭介、」
「今から呼んでいい? 新谷君」
「おい、ってかアドレス知ってんのかよ」
「うん、ゲット済みーー」
ベッドから降りてバックからスマホを出すと右手首を握られて引っ張られた。
「いったあいー」
「おまえ酔ってんの? やめろよ、最悪」
硬化しているはずの心臓を容赦なく貫かれた。
うん最悪、どうせ最悪だ。
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