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じゃあね、ばいばい、と帰っていいもんなのかな。
どうしよう。でも今日は仕事が忙しくて疲れているから帰りたいと思う。
「あ、えっと、じゃあ、……わっ」
一歩下がったオレの腕を友人は素早く取ってぐいぐい引っ張り歩く。
そっちは友人の家がある。
無言で進む友人に連れられてオレも進む。
途中のコンビニは本日も煌々と輝いている。早足の友人は急に立ち止まった。
「プリン、いる?」
「あ、ううん……あ、やっぱりいる」
振り返った友人と一瞬目が合いすぐそらされた。そしてコンビニに引っ張り込まれた。
会うつもりはなかった、けれど、会えて嬉しい気持ちが確かに、胸の中にある。
デザートラックにはクリスマス用にデコレートされた可愛らしいショートケーキがあった。
これを二つ買おうかな、クリスマスイブだから。
クリスマスプレゼントは準備していないけれど、クリスマス後すぐ来る友人誕生日に渡すプレゼントは数日前に買ってバッグに入っている。
渡すつもりがないのに、どうして買ったのか、自分でも不思議だった。
折角だから今日あげようかなとぼんやり思う。
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