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こんなことならどんなにしつこく聞かれても口を割るんじゃなかった。
行きとは反対方向のバス停に並んだ。
前のサラリーマンが真剣に読んでる本が気になって少し身体を横にズラしたけれど見えなかった。冷たい風が耳の横を通り抜け、身を縮める。
もう友人は新幹線に乗ったのだろうか?
これから自分たちはどうなるんだろう?
暗い想像ばかりの中に、ふとさっき見た赤い顔の友人を思い出した。
オレが寂しがるかと思った、て言ってたな。
あんな事いう友人は初めて見た。
あれは告白しなきゃ聞けなかっただろうなと思うとほんの少しだけ、良い事があったなと思う。ほんのすこーしだけだけど。
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