朝はもうすぐ

6/102
前へ
/151ページ
次へ
 友人もジャージだが一緒にしないでほしい。  彼のは高校で使っていたもので、胸に苗字が書いてある。はっきり言ってダサい。  オレのはオシャレジャージ、上下で三万以上したもん。値段的にも一緒にされたくない。  着替え終わってDSを手に壁付けされたベッドに転がった。  190を超える友人はシングルでは狭いらしく、セミダブルのベッドを使っている。  オレはここが大好きだ。  一部始終をじいっと見ていた友人に「つけていいよ」というと「うっ」と呻いた。  固まっている友人を見ていたら貢ぎ物を買ってきたことを思い出した。  ベッドから降りてビニールからビールを取り出し友人に「ほれ」と渡した。 「あ、ありがと、」 「うん、今日はオレのもあるんだ」 「ほう、めずらしいな」  友人がふにゃりと笑った。  プリンは気が向いたら食べようと思っていたのでそのまま冷蔵庫に入れることにする。
/151ページ

最初のコメントを投稿しよう!

854人が本棚に入れています
本棚に追加