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紙袋を開けたり閉めたり繰り返している友人を苦い気持ちで見る。先が見える、話し方だなと思う。
「好きと言えば好きだよ。でも、その…友情以上の好きかは、分からない、今まで昭介をそんな風に考えたことなくて」
「うん、ありがとね。考えてくれて」
振られるのは分かっていた。
でも想像と現実は違う。
友人の声でゆっくり出される言葉一つ一つが突き刺さる。
「いや、…でも、ほんとに昭介が友達として大事だって思ってて、」
「うん。分かってる」
振る口上をいつまでも聞いていたくなくて、話を遮った。
友達としての最高位を貰えたとしても、友人を好きになったオレには意味がない。その気持ちは本当に嬉しいけれど。
「だから俺は今まで通り付き合っていきたいと思ってる。友達の昭介を失いたくないって思う」
手元を見ていた友人がオレを見つめる。話を終わらせる気はないみたいだ。
「うん」
「今まで通りここにも来てほしい、」
「それは、」
眉根を寄せた友人が強くオレを見る。
「突然友達を奪われたくない、そう思う俺は嫌な奴か?」
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