朝はもうすぐ

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「ええ、そうなの? あんたたちって中学から一緒だったの?」 「ううん、小学校から」 「長い付き合いだね」 「……うん」  しんみりした空気が漂う。  この寒いのに新谷はアイスコーヒーでそれを一口飲んだ。 「あ、そうそう、今日行く? 新しい出会いを探しましょう!」 「そういえば、新谷くんこないだ言ってた人とはどうなったの?」 「モウレツアピール中よ」  新谷は早々と友人を諦め、次なるターゲットを定めていた。  話によると『超イケメンの大人のお・と・こ』らしい。  キャッと顔を覆い大きな体をくにゃくにゃさせる新谷が少し羨ましい。
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