朝はもうすぐ

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 住宅地を抜けコンビニの脇へ出た。  コンビニの前の車道は大学前まで続く二車線道路でそれなりの交通量がある。 しんと静まり返った道から出てきたものだからエンジン音とブレーキ音がやたら耳に響く。 「寄ってくか?」 「うん」  今友人の家に自分の物はない。  本当に泊まるのならば、下着くらい買わないと。  コンビニは入るとあったかくてほっと息をついた。  多分暖かさだけじゃなくて入ってすぐに友人が雑誌の方へ行ったからだろう。  なんだか変に緊張する。  なんでだ?自分は告白してフラれ、友達に戻った。  事実はそれだけ。うじうじ思い続けるよりどんなに建設的だろう。終わった話だ、もうふっきろうと言い聞かせる。  買い物を済ませて雑誌コーナーから消えた友人を探す。  頭一つ出ているので見つけやすい、友人は飲料水コーナーにいた。  近付くと友人の視線が飲料水ではなく隣の酒類コーナーに注がれているのが分かった。  ビールが切れてるのかな、と思う。 「買う?」 「いや……」  自分を見て友人の顔が曇る。でもそれは一瞬で、すぐに感情の読みにくい無表情に変わった。 「え、なに?」 「いや、もう終わったなら帰ろう」  友人はオレに背を向け自動ドアに真っ直ぐ歩いていく。
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