4人が本棚に入れています
本棚に追加
「んーと、ぼくは…裏メニュー・ロマン定食で」
『ロマン定食ぅ!?』
「朝から食うなぁ…大丈夫なのか?」
おいおいおいおいおい
「大丈夫大丈夫、雷仙と同じトレーニングメニューやってるの、知ってるよね?」
まてまてまてまてまてまてまてまてまて
「そりゃそうだ…で何だ真宏、さっきから」
ロマン定食ってなんだよ!?
「俺が厨房に立った時限定の、トンデモボリューム裏メニューだ」
そんなのあったのか?
「勝手作った」
よく許可降りたな?
「降りてない、否認可だ…だから裏メニューだ」
だから気に入った
よし!!俺もそれを
「え?」
「えっ?」
「なん…だと…?」
喧騒が一瞬にしてピタリと止んだ
何だこの空気!?
「ざわ…ざわ…」
言葉にして言うなよ
「ロマン…二人目」
「やはりこうなったか…」
「しかし…あの男なら…あるいは…」
一体何なんだこの反応は?ロマン定食はそんなにヤバいのか?
「いいだろう…少し待っていろ」
何か雷仙も表情がマジだ…一体どんなメニューなのだろうか?
「ああ、俺だ…何、ロマン定食が二人分に増えてな…あぁ、そのまさかだ…」
厨房の奥で雷仙が電話をかけている
というか今時ガラケーなんだな
「ああ、大至急頼む…折角だから皆の度肝を抜く様なヤツを…ほう?ソレで頼もう…では切るぞ、エル・プサイ・コングルゥ!」
どこかで聞いた合い言葉をノリノリで言い放つ様はとう見ても厨二…げふんげふん
「ではシャルロット・デュノア、神上真宏…此方へ」
「うん」
「お、おう」
あの電話を挟んで何があったのか、突然慇懃に案内を始めた
いや、ドアを一枚挟んだだけなんだけど…
そしてたどり着いたのは学園のものより遙かに巨大な厨房
牛馬よりも遙かに巨大な生物を切る事を想定した『包丁』群
それに火を通すための釜戸と、石造りの大釜
そして鍋やパン等の調理器具
中央には一枚物の木で作った無骨な円卓と、丸太を切った簡易な椅子が鎮座している
どっかのゲームに出てきそうだなーとか 俺にも使わせてくれよとか思わず考えてしまうのは内緒
最初のコメントを投稿しよう!