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一連の行為が、レインには新手のテロのように感じられた。 去っていく女子学生が、レインのガウンに顔を押しつけてうっとりしている姿を見なかったことにして、レインは自分の時間に浸ることにした。 「お元気かね?」 自分の時間に浸ろうとしたレインに声をかけたのは、この寮で寮監を担当している教官だった。 「お陰さまでくつろいでいます。」 正直、くつろいでない。 この寮にいる人間達が変人だからだ。 が、それを指摘するほどの元気はレインにはなかった。 それに、変人の中には、この教官もしっかり含まれている。 「それは良かった。で、今夜のディナーにどうかな?」 優しく親切にお誘いしてくれる、いい教官なのだが、多分この食事のお誘いに娘でも紹介する魂胆なのだろう。 そんなに世話をやきたくなるように自分が見えるのだろうか。 確かに弟より身長は低いし似ている顔だって、弟より幼く見えるが…… ――まさかね……。 「すみません。今晩はどうしてもやらないことがありますので。」 「そうか、忙しいのならしょうがない。では、いつか。」 教官は残念そうな顔をして離れていった。 その教官と入れ替わるようにしてやって来たのは、メイド服を着てなぜか猫耳をつけている女子学生だった。
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