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――俺はガキじゃないっ!! レインが憂いに沈んだ顔をして、この環境を心の中で嘆いていた。 轟――――ッ! という音とともに、頭の半分にクレイモアが埋め込まれた岩に身を包まれた竜が寮門の扉をぶち抜いて敷地内に飛び込んできたのは、そんな時のことだった。 「ウワァァァァッ!?」 突然目の前に竜が現れた。 学生達が反射的に身を低くして後ずさる。 慌てて立ち上がったはいいが、腰を抜かして大げさに尻餅をついたり、テーブルにぶつかってしまう者もいた。 寮の手入れされた敷地に、ポタポタと血を滴ながら、竜は寮の建物ごと、混乱している学生達を蹂躙していく。 「皆さん、落ち着きなさいッ!!」 先ほどレインに紅茶を入れてくれた紳士風の学生が、大声で寮生に呼びかける。 「私達は何のためにこのカルデラに通っているのです!今こそ成果を見せるときですよ!!」 「そうか、そうだな!」 「私たちならなんとかなりますわよね!」 この学生達、とにかく運はよかった。 彼らがいのは隅の方で、竜の視界に入りにくく、比較的安全だった。 それは角度のレインにも当てはまった。 ――このまま竜が過ぎるまでじっとしてくか……
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