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今日は、週に二度か三度ある戦闘演習の小試験の日だった。
ここドラゴンハンター育成機関「カルデラ」では、授業の一環としての試験であろうと、本物の竜を使って演習が行われている。
ハンター稼業に危険はあっても、命の保証はない。
試験は団体としての戦闘を予想した四人一組のパーティーを組んで行われる。
メンバーはくじ引きで選ばれるので、強い仲間と組めるかは運による。
「カインくん、そんな薄着で大丈夫なの?」
闘技室の入口で出番を待っている二班の女学生が、同じ班の背が高い男子――カインに話しかけた。
これから竜と殺し合いをするというのに、彼は黒い長袖のシャツにジーンズを身につけている。
「・・・大丈夫だ。」
そう答えるカインの、ぼぉ~っとした締まりのない表情を見ていると、この男は真面目に試験を受ける気がないのかと思ってしまう。
「・・・・・貧弱な装備で、ボーナス得点をもらう作戦ね……」
レザーアーマーで装備を固めた女子が、カインの軽装を評価し呟く。
彼女も二班である。
「そ、そうなのか?初めてしった。」
カインがハッと気づいた顔になる。
何という天然だ。
二班の班員達が恐ろしいものを見るような目になる。
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