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最前戦で戦う支部の地域は、東アジアの日本の首都を約数ヵ国によって成り立っている。 それぞれの言語や通貨こそ共通のものを使用しているが、支部にいる住民の生活スタイルや法律は国によりけりだ。 レイン達がいた西のアメリカ支部は、わりと過ごしやすい環境で、竜の襲撃も他の支部に比べ少ない方だった。 そのせいか、あまり人間同士のいざこざももあまりなかった。 しかし、そんなアメリカ支部だからこそ、英雄を夢見てドラゴンハンターになる道を選ぶ者もいる。 ドラゴンハンターになる方法は簡単だ。 支部の深部にある生誕の部屋に置かれている「Bible」に触れて、体のどこかにハンターに力を与える聖痕が現れたら、もうそれだけで立派なハンターといえる。 だが、そこから先の生き残ることが実に難しい。 いくら聖痕の力で常人より強くなっても、竜に腸を喰い千切られて死ぬこともある。 自分の力に酔いしれ、自爆する。 そういった無惨な死という危険性を背負っている。 ハンターはリスクを減らすため、実力をつけなければならないが、戦いのやり方を教えてくれる者は数少なく、危険とわかっていながら竜を狩りに出て経験を積むしかない者も多数いた。
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