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そんな芸のない感想しか出てこないほど、最前戦の極東支部は巨大だった。
世界中にあるドラゴンハンター支部の中では、文句なしに最大のデカさを誇る。
これまで、竜から人類を護るため、現代の職人や魔法使いに錬金術師、科学者はお互いに手を取り研究を積み重ねてきたが、成果としてできあがったものは、対竜壁や支部に使われている特殊合金等だった。
今もなお、研究を続けている。
塔の中には巨大な装甲車があった。
百人以上の人間や大量の物資を乗せて走ることができる装甲車、見た感じは動く要塞だ。
当然、特殊合金を使っているのだろう。
ほどなくして、装甲車に乗り込むための場所に出た。
装甲車の入口は屋根に取り付けられた扉ではなく、後面に開いた口だった。
馬や牛ぐらいの大型生物でも、余裕をもって中に入れる幅と高さがあった。
入口の両脇には、完全武装したハンターが二人、立っていた。
二人のハンターは面倒な仕事を引き受けたかというような表情をしていて楽しそうとは思えなかった。
ハンターは顔パスで二人の横を通り抜けた。
レイン達もそれに続いた。
車内はレイン達と同世代とそれ以外の男女……未開地の探索に参加する予定の学生達でひしめきあっていた。
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