プロローグ

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目を覚ます。 俺はゆっくりとまぶたを開き、周囲を確認するように目をキョロキョロさせた。 高校に入学した頃までは見慣れた白い天井が一番最初に目に入ってきていたのだが、ここ最近は天井が黒っぽく見える。 別に家が汚くなっているわけではない。 てか、高校入学と同時に天井が黒っぽくなるっていったい何があったのかっていう話になる。 タバコとか吸ったら黒くなるのかな?吸ったことなんてないし、母さんも吸わないから良くわからない。 まぁ、そんな事はどうでもいい。 今は何故天井が黒っぽく見えるのかについて語るべき時だ。 ―――と言うわけで話は戻す、何故俺の部屋の天井が黒っぽく見えるのか。 それもこれも悪いのは頭に被っているヘルメットのせいだ。 ただでさえ、寝にくくて首が凝るのに。 ヘルメットのアイガード部分が黒く透明なおかげで起きたら黒い天井が一番に目に入るのだ。 この光景を見なれた自分が少し嫌になってくるが生きるためなのだからしかたがない。 そう、かつて友の為に死んでいった親友の為にも俺たちは生き残らなければいけないのだ。
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