第1話 何度目の正直っつーか

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朝食を済ませ、制服のネクタイを締めたところ 初っ端から連続するインターホン 誰かは分かっているので玄関の扉を開けた。 「うっせぇよ馬鹿」 「馬鹿じゃないし、諒(リョウ)より頭いいし」 馬鹿呼ばわりされてほっぺを膨らませる179cmの男子高校生 クラスの男子ならキモイの一言で蹴り飛ばすところだが コイツは幼馴染、しかも巨体の癖に可愛いときたモンだ そんな可愛いは正義の自分にコイツを蹴りだすことはできない。 「入ってい?」 「てかもう入ってるだろ、和(カズ)」 すでに靴を脱いで家に上がりこむ幼馴染を軽く小突いた。 馬鹿なとこが可愛いんだ、畜生め なんでコイツは女に生まれなかったんだと今更ながら疑問である
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