Chapter1 蜜姫零

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ゴスロリ禁止法施行~02分前……無駄なくらい広いグラウンドにて~ 「うっ?!」 ゴツン!とおでこ同士がぶつかったかと思うと、口をふさがれた。 ググッと力強く唇を押し当てられ、呼吸が苦しくなる。 キスの感触ってもっと柔らかいものだと思っていた。 これじゃまるで車の衝突事故だ。 おれに抵抗できる力は残っていなかったが、彼女は余力十分で、まるでキスするために体力を温存していたかのようだ。 鼻を摘まれた。 呼吸を我慢していたのに、ついに口を開けてしまう。 「んんっ……?!」 彼女の舌がねじ込まれた。 錆臭い血の味。
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