第7話

03:争いはすぐそばに

　ゆっきー姉さん、北京!?
そーいえば、結構前からその旅行の話、してたっけ…。
ホントにタイミング悪いなぁ。ゆっきー姉さん抜きだとかなりキツいよ。
支援や妨害、ちゃんと後衛さんがチェイン繋げてくれればいいけど…。
　あ、そーか、忘れてた。
私、今日から後衛だった！
私ががんばらんとイカンのだ！
　特に意味もなくウンウンと頷いて、私は青信号に変わった横断歩道へとマイカーを漕ぎ出す。

　イベント『イノセントウォール』は明日から。
本当に勝ち進めていけるのか、正直不安だなぁ。
「あれ、マスターのコメント、ついさっきだ」
　掲示板に表示されている時間を見てみると、最後にマスターが書き込みをしたのはほんの数分前。
まだログインしてるかな？
　私は歩行者の邪魔にならない場所に自転車を止め、珍しく黒川マスターのマイページにジャンプして個人掲示板にコメントを書き込んでみた。