03:争いはすぐそばに

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 あ、そうだ。 この人と黒川マスターの個人掲示板を見てみよう。 さすがに私とサイファさんのように、お互いのコメントを削除し合いながらやり取りをしてるワケではあるまい。きっと、コメントの履歴は残っているハズだ。  マスターは『あと一歩、ってところまでは説得できたんだがな。詰めが甘かった』とは言ってたけど…。  案の定この二人の掲示板には、数分間単位でのコメントのやり取りの履歴が残っていた。 それを時系列に沿って、(先手:黒川、後手:ぢっぽ)の順に読んでみると…。 『久しぶりだな。元気か?』 『あら、黒ちゃん。ひさしぶりだねえ。どしたの?』 『次のイベント、力を貸してくれないか?それなりに上位目指したいと思ってる』 『ふうん。ボクぁわるいけど興味ないや。めんどくさいし』 『頼む。たったの一週間のことだろう?』 『一週間も、だよ。めんどくさいんだよねえ、そういうのさあ。せいぜいがんばってよ。じゃね』 『ちょっと待て。即答はしなくていい。少し考えといてもらえないか』 『かんがえるまでもないよ。だってボクにはなんのメリットもないもの』
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