銀の瞳

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身体が軽い。勝手に動きそうだ。「待っていろ。すぐに戻る…」井上の瞳に俺が映る。5年前の俺だ。敵がマシンガン(たぶんMP5)を撃ってくる。銃弾が俺にはみえる。拡散して7発。左に2歩、半身そらしで回避できる。そこまで考え終わっても銃弾はまだ遠い。行動に移す……銃弾が横を通りすぎていく。敵が驚愕の表情を浮かべる。2人目が身を乗り出し、MP5を構え……いや、俺の方が早く動けるな。反射に身を任せ、銃を構え引き金を引く。硝煙とともに銃弾が回転しながら銃口を飛び出し、空気を巻き込みながら空中を進む。やがて銃弾はMP5を構え終わった敵の額にめり込んでいった。1人目は弾倉を交換している。3人目は隠れているのか見えない。一人目を撃つ。頭を撃ち抜きたい衝動を抑え込み、肩を狙う。命中。ついてに手元から落ちるMP5を撃ち飛ばす。3人目が拳銃を構え、飛び出してくる。構えているのはこちらも同じ…敵の銃口を狙い撃つ。命中。暴発。呻き声をあげて崩れる。「その眼は…ボスと…同じ…」肩を撃たれた敵が言う。「お前らのボスは誰だ?」胸倉をつかみ、引き起こす。「わからない…だが貴様と同じ……冷たい銀色の眼……(…八神…生きていたのか…)だが貴様が会う事はない……死ね…」カチン…。(これは…04式手榴弾か!)閃光と爆音が俺を包む…!
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