第一章

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「…!そうだ、制服だって、立派なスカートだろ?」 まっつーの言葉で、四人の間に吹いていた風は止まった。 「そうだよな、いや絶対そうだ。花音も、そう思うだろ?」 マロンテンも、私の顔を見ながら、花音に同意を求める。 しかし花音は、口をパクパクさせて、何かを訴えている。 私は(なるべく)優しい口調で花音に言った。 「どうした、花音?言いたいことがあるなら聞くぞ?」 にっこりと笑いかける。 マロンテンが私の顔を見て、「ひぃ!」と言ったような気がしたが、たぶん空耳だろう。 花音は(何を勘違いしたのか)意を決したような顔で、 「で、でも夢霧って制服のスカートの下に、変なズボンはいてるよね…?」 と言って、私のスカートを。 めくった。
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