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《第一のキューピット
[チャイ]》
「じゃあ、オレはいつもの
[チャイアイス]…ソルトは?」
「あ、じゃあ[塩おむすび]で!」
いや、喫茶店で塩おむすび注文すんな。しかし、店長のリュウさんはそんな無茶ぶり注文にも苦笑しつつ応えてくれる。
「はいよっ
チャイアイスと塩おむすび一丁あがりぃっ!」
「おーサンキューリュウさん!」
ソルトは、塩おむすびをはむはむとかじりながらさっそく話をきりだした。
◆◆◆
「最近、彼女とうまくいってなくて…」
ソルトの話はこうだ
彼の恋人シオちゃんはマイペースな性格の腐女子で
そんなカノジョにソルトはいつも振り回されっぱなしらしい。
デートに誘っても
『今日はイベントだから』とかなんとかで、断られてばかりだし
デートをしていても
『あたしア●メイト行ってくるね~』と放置プレイはザラである
「そういうマイペースな所もかわいいと思うんだけどさぁ……
付き合ってからずーっとあんなカンジなんだぜ!?
俺、一度キレて
『俺とBL趣味、どっちが大事なんだよ!?』って言ってやったんだよ、そしたら彼女…
『ゴメン、BLは趣味じゃなくてライフワークだから』
…って、なんだよその謎論理は!?
俺、シオちゃんに愛されてないのかなぁ…?」
オレは、チャイアイスを食べつつソルトの話を聞き流していた。
なる程、話は大体分かったが…
何故、オレに相談した?
「…お前、オレが彼女居ない歴20年だってコトわかってんだろ!?
オレに恋愛相談とかなんの嫌がらせだコノヤロー爆発しろッ!」
「だ、だって俺
チャイぐらいしか、マジな相談出来る奴いないし…」
ソルトは、良くも悪くも真面目で素直、そしてトコトン流され易い優柔不断な性格だ。
「…男女の話は正直よくわからん。とりあえず彼女もちの奴紹介してやるから、ソイツに相談してみろよ」
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