エクレール帝国編1

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「俺も賛成だ!ザッハトルテと戦わせてくれ!戦わせろ!つーか戦えるならどこでも良いぞー!ガハハハハ!」 第4軍団長ヴォルカン。 戦いが好きで好きでたまらない男だ。決して頭が良いわけではなくこういった会議は苦手としていた。しかし、戦場においては異常なほどの力を持つため元帥にまで上り詰めた男である。彼は「怒涛の進撃者」と呼ばれている。 「私も皆の意見に賛成です」 皇帝近衛隊長フレシュ。 黒髪黒肌の男だ。皇帝近衛隊はエクレール帝国の超一流の者達が集まる精鋭隊だ。シュゼットと共に多くの戦闘に参加しており、その長であるフレシュは参謀長アルミュールと同じくシュゼットから信頼されている男である。 他の元帥たちの中からは別の意見もあったが、おおむねラディカルの意見が通る事となった。 トライフル侵攻作戦が思うように進んでいないからだ。 既に海軍が作戦を進めているため完全な作戦中止は出来ない。しかし目標は大きく修正する。 具体的にどう動くのか、どの軍団を向かわせるのか…。議論が交わされた。 やがて。 「意見は一致したようだな」 死神タナトスがシュゼットへと言葉をかける。シュゼットは頷き、男達に向けて言葉を発した。 「ザッハトルテを叩くぞ!」 「うぉぉぉぉ!待っていたぜーーー!!」 シュゼットの言葉にヴォルカンが吠えた。 エクレール帝国の大部隊は都市モンブランを離れる事とした。
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